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バランス・スコアカードの冬期道路維持管理への導入に関する一考察
Use of Balanced Scorecard for Winter Road Maintenance


北海道大学大学院工学研究科  正 員 山本千雅子 
北海道大学大学院工学研究科  正 員 岸 邦宏
(社)北海道開発技術センター 正 員 原 文宏
北海道大学大学院工学研究科  フェロー 佐藤 馨一

1.はじめに

 バランス・スコアカード(BSC)は、ハーバード・ビジネススクールのロバートS.キャプラン教授と、戦略コンサルティング会社社長のデビットP.ノートン氏が開発し、1992年に発表した企業のマネジメントツールである。導入の成功事例には、日本の東京三菱銀行や米国のモービル石油やUPI、欧州のブリティシュテレコムなどがある1)。
 BSCは行政評価のツールとしても注目されている。米国では病院経営改革に多くの実績があり、日本でも三重県立病院など病院での採用が増加している。
 ここではBSCの概要を紹介し、その冬期道路維持管理への導入について考察する。

1.バランス・スコアカード

(1)概要
 BSCは、従来のように財務的な視点のみで企業の業績を評価するのではなく、財務、顧客、プロセス、学習と成果という4つの視点から企業をマネジメントすることが特徴である(図1)。
 財務の視点とは、収益の視点である。顧客の視点とは、顧客が企業をどのように見ているか、企業が存続して成長していくために重要な外部の視点である。組織内のプロセスの視点とは、例えば電器メーカーであれば最新技術を投入した製品を主流にするか、価格を重要視し既存技術の応用による製品主体とする、というような企業の位置づけに応じた活動を意味する。技術革新と成長の視点とは、長期的に新しい技術革新を取り入れ継続成長する組織の能力に関する視点である。
 
              

            
図1.バランス・スコアカードの4つの視点

(2)BSCの開発目的と優位性
 財務指標は過去の企業活動の結果を示すもので現時点の企業を表すものではない。財務指標だけを企業のマネジメントツールとすることはできないため、通常、業績指標と組み合わせて利用される。
 企業戦略は短期と長期業績のバランスをとる必要がある。例えば、「コスト削減と生産性向上」は「当期利益と株主価値を劇的に高める」が一時的な利益に終わり、持続的な成長はもたらさない。一方、ドットコム企業は、「革新的製品・サービス」は「将来利益を当てに株主価値の創造」を果たしても短期的利益を実現できないため存続できなかった。このように、企業存続の指標となる利益の実現には短期・長期の視点が必要である。
 こうした異なる視点を前述の4つ視点から整理する BSCは、包括的な業績評価指標としての優位性がある。その優位性とは、第一に本質的に矛盾する目標、例えば費用削減とサービスレベルの向上を同時にバランスを取りながら達成できること、第二に中途半端に部分最適化されないことである。

(3)BSC作成手順とモービル石油の事例
 BSCは組織のミッションや戦略と業績評価やマネジメントシステムの枠組みとをリンクさせる。それには通常、次の様な作業が行われる。
1)ミッションステートメント−戦略の確認
2)戦略目標と指標の選択
3)戦略マップの作成
 BSC導入の成功事例であるモービル石油は、1992年の収益性は北米の業界最下位であった。経営陣は新たな戦略として18事業部を分権化し利益責任を負わせることとし、この戦略の実施にあたって1994年にBSCを導入した。その結果、わずか2年後の1995年には、利益率は業界第一位となり4年連続でその地位を守った。
 モービル石油の戦略マップ(図2)が示すように、指標には遅行指標である財務指標と先行指標である業績指標があり、先行指標には短期的先行指標と長期的先行指標がある。そしてこれらの指標間のバランスを取る必要性があることをBSCはビジュアルに見せ、社員の組織戦略に対する理解を深めることができる。

2.冬期道路維持管理のBSC

 三重県立病院では、2002年度から事業の成果を多面的に評価するためにバランス・スコアカードを導入しており、「収支」、「機能」及び「自立」の3つの『健全化』を「顧客」、「財務」、「内部プロセス」及び「学習と成長」の4つの『視点』で評価するためのマネジメント・ツールとして運用している2)。
 ここでは冬期道路維持管理への導入を検討するため、ベストバリューリビューで冬期維持管理の業績向上に成功したグラスゴー市を例に考えた3)、4)。同市はBSCを導入していないが、マネジメントシステムの指標は前述のBSCの4つの視点をカバーしていることから検討例とした(図3)。
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